人事労務ニュース
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文書作成日:2022/07/05

骨太の方針2022に示された人事労務に関するトピックス

 2022年6月7日に、「経済財政運営と改革の基本方針2022」(いわゆる「骨太の方針2022」)が閣議決定されました。2022年版では、「新しい資本主義へ〜課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現〜」という副題が付けられており、新しい資本主義に向けた重点投資分野として、人への投資と分配が掲げられています。以下では、人への投資と分配に関する主な内容をとり上げます。

[1]人的資本投資
 2024年度までの4,000億円規模の施策パッケージ、学び直し、同一労働同一賃金の徹底がキーワードとなっており、以下のような取り組みが明記されています。

  • 成長分野における重点投資等を通じた質の高い雇用の拡大を図りつつ、「人への投資」を抜本的に強化するため、2024年度までの3年間に、一般から募集したアイデアを踏まえた、4,000億円規模の予算を投入する施策パッケージを講じ、働く人が自らの意思でスキルアップし、デジタルなど成長分野へ移動できるよう強力に支援していく。
  • 社会全体で学び直し(リカレント教育)を促進するための環境を整備し、学び直し成果を活用したキャリアアップや兼業・副業の促進、学ぶ意欲のある人への支援の充実や環境整備、企業におけるリカレント教育による人材育成の強化等の取組みを進める。
  • 同一労働同一賃金の徹底等を通じた非正規雇用労働者の処遇改善や正規化に取り組む。

[2]多様な働き方の推進
 ジョブ型の雇用形態、良質なテレワークの推進、副業・兼業の促進、選択的週休3日制度がキーワードとなり、以下のような内容になっています。

  • 働く人の個々のニーズに基づいてジョブ型の雇用形態を始め多様な働き方を選択でき、活用できる環境の整備に取り組む。この観点から、就業場所・業務の変更の範囲の明示など、労働契約関係の明確化に取り組む。
  • ポストコロナの「新しい日常」に対応した多様な働き方の普及を図るため、時間や場所を有効活用できる良質なテレワークを促進する。労働者の職業選択の幅を広げ、多様なキャリア形成を促進する観点から、副業・兼業を促進するほか、選択的週休3日制度の好事例の収集・提供等により企業における導入を促進し、普及を図る。
[3]賃上げ・最低賃金
 賃上げ機運の一層の拡大、早期に最低賃金の全国加重平均1,000円以上を目指すことがキーワードとなり、以下のような内容になっています。
  • 全国各地での賃上げ機運の一層の拡大を図るため、中堅・中小企業の活力向上につながる事業再構築・生産性向上等の支援を通じて賃上げの原資になる付加価値の増大を図り、適切な価格転嫁が行われる環境の整備に取り組むほか、抜本的に充実した賃上げ促進税制の活用促進、賃上げを行った企業からの優先的な政府調達等に取り組み、地域の中小企業を含めた賃上げを推進する。
  • 人への投資のためにも最低賃金の引上げは重要な政策決定事項であることから、できる限り早期に最低賃金の全国加重平均が1,000円以上となることを目指し、引上げに取り組む。

 この骨太の方針は企業にすぐに対応を求められるものではありませんが、今後の具体的な取り組みに大きな影響が出てくるものであることから、この内容と今後の動きに注目しましょう。

■参考リンク
内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2022」
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/decision0607.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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